<   2008年 12月 ( 6 )   > この月の画像一覧
一年後である今。
一年間のデルフト生活も今日が最後の夜。
もう12時間後には家を出る。
最後の夜は飲み歩くことなく、静かに過ごすことにした。

この一年間は人間的には今まで経験することができなかった事を本当に色々と経験することが出来た。

・英語で全て生活したり
・外人とディスカッションしたりケンカしたり
・パーティーで人気者になる方法を編み出したり
・パリで絡まれたり
・オスロで絡まれたり
・シリアでおっさんに胸ぐら掴まれたり
・ラマダンしてみたり
・日本では中々出会えない日本人の方々と飲んでみたり、
・アラフォーのお姉様達に囲まれて、叱咤されたり
・学校が崩壊したり
・マラソン走ったり
・建築外の人たちへのプレゼンを初めてしてみたり
・建築ツアーガイドをしてみたり

出来る限りアクティブに動くという目標自体は達成されたかな。。。

最近はオランダで仲良くなった友達と最後のご飯を食べたり、最後の杯を交わしたりしてきたけど、こうやって沢山の友達と集まることはもう一生ないのだろうなと思うし、一緒に時を過ごした友達の多くとはもう一生会うことがないのだろうと思うと、さすがに悲しい気分になる。
帰ってくることが決まっている日本を発つときは行ってくるぞ、みたいな感じだったけど、さすがに今回ばかりは寂しさが拭えない。

帰ってくることが決まっている日本を発つときとは全く違う心境だ。

何度も会えると思っていた友達とも今となっては一生会うことがない可能性の方が高いし、長い長いと辟易したこともあったデルフト生活もあと12時間しかない。日本にも10日後には帰るのだと思うと、本当にその一日一日を大切にしていかないといけないんだなと思う。

精神的にも肉体的にも辛いことが多かったけど、それだけ良い経験をしたと思えばいいのだろう。

うん。

就職のこととか研究のこととか、考えないといけないことは沢山目の前に現れているのだけど、これはこっちで悩んでいても解決される問題じゃないので、今は今、本当に自分を豊かにしてくれることをやった方が良いだろう。

帰国までの残りの時間はこの事を心に刻みつつ、でもネガティブになりすぎず楽しもう。
e0126140_225097.jpg
シロダムガイドをする僕。
e0126140_23873.jpg
お世話になった日本人の方々に開いてもらったFarewell partyでのスピーチ。
e0126140_2205733.jpg
オランダ人の仲の良い友達との最後の夜。
[PR]
by machine1984 | 2008-12-17 23:10 | 建築
殴り書き。
しばらく日記を更新していませんでしたが、Silodam周辺のガイドは天気にも恵まれ、成功裏のうちに終わり、その後はFarewell partyを開いてもらい、翌日から一週間ちょっとLondonまで旅行に行っていました。
LondonではRichard Hordenという事務所で働く東大の先輩にも会え、刺激的なフレーズを幾つかもらった。
この一月ほどの旅行についてはちょっと予定が詰まりすぎていていつ更新できるかわかりませんが、更新していきたいと思います。

さて、というわけで今週は引っ越し&みんなにさよならを言う週です。

パッキングの量が半端ない。
「地球家族」という本を見ると一目でわかるのだけれども、日本人はモノを異常に持つ習性がある。
そして、僕は特にその傾向が強いように思う。
段ボール計9箱。

う〜ん。

今日はあゆみさん、かおりちゃんとサヨナラをして、明日はJanさま達とサヨナラです。

そして、もう数日でデルフトは去って、クリスマスから年始にかけてはブリュッセルに行きます。
何か面白いことしようっと。

帰国は1月5日の朝に成田着なのですが、「年始のなるべく早くにプレゼンテーションしたい」と研究室に伝えてもらったら、何と1月6日に発表になりました。。。
でも、この強行スケジュール具合が日本っぽくて素敵です。
準備大変そうだけど。

しかし、この一月半くらい動き回りすぎて、頭の中身が散らかりっぱなしになってるから、整理しはじめないと。
[PR]
by machine1984 | 2008-12-17 10:56 | 日常
Last one month
I terminated the contract of my flat and bought the flight ticket to Japan.

I will leave my flat 24th and will leave Europe for Tokyo 4th of January.

It means that there is two weeks left in Delft and only one month left in Europe.

In myself, my last days will have started from this Saturday.

Doki Doki.
[PR]
by machine1984 | 2008-12-05 22:19 | 妄想
Guide memo
I had a meeting with my trainer about the guided tour on Saturday.

Actually, there are lots of things to learn and making the participants satisfied would be a good training for myself as well.

Because I had never had opportunities to present my architectural thought to "Normal people" before the presentation in Leiden.
This is also the same kind of situation.

Make it easy.
Make it simple.
Make the guide straight.

is the most important but, it is difficult.

For instance, it is not allowed to use any expertise.
The participants don't and cannot share my architectural thought.

Although I will have lots of opportunities later in my life after graduation, it is totally new experience for me at the moment.

And also it is important that I enjoy the tour!!
Because this is not the presentation nor the examination, but the tour for enjoyment.



・参加者の視線を確実に誘導させる
引率の先生のような気分で、自分の話の流れに視線を合わせてもらう。

・専門用語は使わない。
例えば、断面図と言った瞬間に参加者は身構えてしまうので、断面という。

・実体験をふまえたエピソードなどがあるとウケが良い。

・こそあど言葉には要注意

・少ない情報を確実に伝える

・今回の場合は4つのポイント(時間によっては3つ)
「軽さ」「立地」「色彩」「平面的な外観」

・どの論理も簡単に。簡単に。

・専門的すぎる話をした瞬間拒否反応を示される。

・自分がどれだけ深く読めているかではない。どれだけお客さんが楽しめる情報を提供できるか。


Since I started studying architecture, I had never had the opportunities to explain my thought except for architectural people.

It is really good training and this kind of capability to make "normal people" understand.
It is also the same case for me to make people understand in English.

If it were impossible, my thought would not be logical or clear.

この辺を踏まえて、明日は一日ガイドについて考えてみよう。
[PR]
by machine1984 | 2008-12-05 00:44 | 建築
Silodam Script
I did not expect that this week would be so busy.
Leaving also needs lots of procedures....
Mumumumu....

By the way,

I will be a guide this Saturday to Silodam in Amsterdam.
I will write this script in Japanese because this guided tour is going to be held in Japanese.



というわけで、ひょんな事から今週は人生初のガイドをすることになったので、自分の担当分のスクリプトを(まずは量を気にせず)書き綴っていこうと思う。

ガイドをする立場ではあるが、僕はプロのガイドというわけでもなければ、プロの建築家でもないし、シロダムに関してのプロという訳でもない。

見栄を張らず、自分らしくガイドをする為に、自分が現代建築やデザインされたモノをどのように見ているか、つまり、デザインに見え隠れする意図をどう解釈しているのかを紹介したい。
参加者の人の意見も聞きつつ、皆でSilodamという現代建築のイメージを作り上げることを目指したい。
もちろん基本的な情報は伝えるが、単に集めた情報を紹介するよりも、この建築を見たときに考えたことを紹介した方がきっと新鮮で面白いガイドになるはずだ。


うん。


というわけでSilodam
以下、適宜編集が加えられていきます。







最初の挨拶(気遣いで我慢力アップ)
点呼と概要の説明

ー移動ー


僕もこの建築について調べていて初めて知ったのだけれども、Silodamというのはコンテナを積み上げたような現代建築の名前だけではなくて、この地域の総称でもあるのだ。

Siloつまり、サイロ

damつまり、堰
e0126140_682216.jpg
この二つの建物は写真手前から順に1896年、1952年に建てられた穀物用の倉庫で、それらが2000年頃にリノベーションされて、共に100戸ほどの住宅をメインとした建築に生まれ変わったものである。
e0126140_683945.jpg
(http://www.davecarrsmith.co.uk/SI-12_ext-fr-Sten.jpg)
この写真は二つの倉庫の昔の写真であるが、外観それ自体には大きな変化は見受けられないものの、等間隔で窓を開けられ、新しい機能として生まれ変わったことを感じるには十分である。
写真左側の建築のオフィス空間では逆四角錐の照明を外から見ることができ、この建築が穀物用の倉庫であったことを感じさせてくれる。
写真右側の建築は元々は中心部分にオフィスや機械室などの機能的なプログラムが置かれ、その両端が穀物用の倉庫としてのスペースであったらしい。

後半に恐らく僕らが訪れるWesterdokも17世紀から倉庫街だったように、この地域には歴史的に「倉庫街」としての記憶がある。
e0126140_685850.jpg
そこから「現代の倉庫」として「コンテナ」が引用されてこのような外観を持つ建築が設計されたのだろう。


ー移動ー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
雨が降ってしまった場合の小ネタ1

設計者のMVRDVについて物凄く簡単に説明しておくと、彼らは現在オランダを代表する建築事務所の一つで、
Winy Maas, Jacob van Rijs, Nathalie de Vries
という三人のボスの頭文字、M, VR, DVをとってMVRDVという名がついている。

アムステルダムではこのほかに高齢者の為の100戸の住宅や、
ヒルベルサムにあるVPROというローカルテレビ局のオフィス、
2000年のドイツ、ハノーヴァーでの万博のオランダ館。
日本では表参道のDiorの真横にGYROという商業施設を設計している。

MVRDVという建築事務所を知らない一般の人でも、これを聞くだけで何となく世界的に有名な建築家だという事を感じてもらえると思う。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


というわけで、実際の建築であるけれども、Silodamは1995年にこの地域に建てられる最初の現代建築としてコンペが行われた。142戸の分譲住宅と15戸の賃貸住宅、そして600㎡のオフィススペースによって構成されている。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
小ネタ2
e0126140_643625.jpg
車は、小さな小屋から堰の中に格納されるようになっているのだ。この地下に210台、合計で格納できるらしい。これは中々面白い。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

e0126140_6318100.jpg
(http://www.willothewisp.org/Silodam.jpg)

そんなとても簡単なinformationはさておき、参加者の方は最初にこの建築を見て、どう感じるのだろうか。

僕は最初にこの建築を見たときになんてオランダ人っぽい建築なんだと思った。

オランダ建築、ダッチデザインの成功は「実用主義的な性格と皮肉っぽい感覚」故であるという話をどこかで聞いたことがある。

「昔からここは倉庫街だから、現代のコンテナを積み上げて建築を作ってやれ。」
なんて悪いジョークかと思ってしまうし、
「アムステルダムにはもう土地ないけど、水の上ならまだ行けるんじゃない?」
というオランダ人的実用主義。

「人間は神が創ったが、オランダの国土はオランダ人が創った」という言葉は何度か聞いたことがあるが、干拓をし続けてきて、国土を広げてきたオランダ人がついに干拓をすることすら辞めて、海の上にそのまま建築を創ってしまった。

しかし、水の上に住宅を浮かべて、そこに暮らせるなんて単純に経験として豊かだ。

そういえば、アムステルダムで住宅の価値を決めるには3つの重要な要素があると世紀のガイドの人が教えてくれた。
1つめはLocation
2つめはLocation
3つめはLocation
立地が価値の全てなのだと。。。

時代時代の経済状況とかもあると思うが、
この抜群のLocationの価値が認められた為か、実際、2002年の竣工前に購入した一番最初の価格よりも、現在の価格は2倍以上に跳ね上がっているらしい。



さて、ここで建築学生の僕が普段、どう建築をモノとして見ているのかを紹介したい。
手順はとってもシンプルで

1,最初に大きく建築の断面を考えます。(平面プランではなく)
2,段々小さなスケールで離れている部分を探します。

どの建築を見るときにも大体、この順序で見ます。
e0126140_841739.jpg
なぜ平面プランを考えるのではなく、断面を考えるかというと、
「平面で考えたときよりも断面で考えたときの方が空間体験を語ってくれるから」
である。

これはSilodamではとてもわかりやすく面白い。
建築の断面を考えたら、それぞれの部分が全然違う断面になっているし、建物の橋には海が入ってくる。
こんな断面は他に見たことがない。
こんな断面を見たら、内部を体験したくなってしまう。

何となく全体を見るという所から、断面に注意しようと思った瞬間に少し建築がクリアに見えると思う。


こう断面を自分の頭の中に思い描いた後に「少しだけ離れている」場所を探し始めます。
なぜ離れている場所を探すかというと、これにも理由があって
デザインをするときに
「少しだけ離すということは、つまり、定義すること、相対関係を生み出すこと」
なのである。
少しだけ離すことによって相対関係が生まれるので、それによって互いが互いを定義しあうようになる。

シロダムの場合、重要だと思うのは
e0126140_69151.jpg
この堰から少しだけ離れているということ。
e0126140_69317.jpg
水面から少しだけ離れているということ。

これが何を意味するかというと、
「このコンテナ群はずしんと置かれた建築ではなくて、水の上に浮かんでいるモノ」
という意思表示だと僕は解釈している。

e0126140_694493.jpg
これは以前の倉庫と比べると違いが顕著である。
こちらの建築は明らかに土台を作って、その上に建築という箱を置いたという概念である。


ー移動しながらー

そう思ってみてみると、
e0126140_6113936.jpg
一番端の柱も角から離れている。これ何を意味するかと言えば、
e0126140_6115025.jpg
堰を歩くときに、柱を隠すという効果が生まれる。

e0126140_6102572.jpg

夏の晴れた日とかにここでランチすると気持ちいいだろうなというこのメインエントランスへの階段もステップごとに隙間を作っている。
これもメインエントランスへの階段と言えども、軽く作りたいという意志の表れだと思う。
e0126140_6103897.jpg


こう色々な部分を離すことによって、「水の上に浮かんだコンテナ」という効果を実現しているのだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
小ネタ3

「少しだけ離すことは定義することだ」という概念は建築以外のデザインされたモノにも通じると思っていて、例えば、このBlog上で何度も引き合いに出される僕の時計。
e0126140_85965.gif
今でも後3コくらい同じ時計が欲しいと思うくらい好きなのだけれども、この時計、真っ白いディスクが少しだけ切りかかれて、短針になっている。
白いディスクの表面に少しだけ隙間を作ることで、その空間を定義してしまったのである。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ー移動ー

e0126140_6105658.jpg
色々な倉庫、のような住宅が並んでいます。

後のツアーで説明もあると思いますが、このファサードのマテリアルは内部のプランに対応していて、同じ素材の所に4戸から8戸の同じ平面プランを持った住宅が集まっている。

さて、これらの写真を撮っている場所は一般の人々も入ってこられるPublic Spaceなのだけど、ここからは対岸が一望できる。
気持ちいい。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
小ネタ4
e0126140_9191443.jpg
しかし、夜とか船が間違ってやってきたら危ないんじゃないのというつっこみもあると思うのだけど、実はこの建築を囲むように川底が浅くなっているのである。
ブイが浮いているので一目瞭然。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

最後にこれは参加者の人は聞いていて面白いのではないだろうかと思うので、色彩の話を。

ダッチデザインの特徴として、「やたら原色を使う」という事が挙げられる。
日本のデザインは「ミニマリスティック」で有名なので、その意味では正反対だし、
同じヨーロッパでもポルトガルなどとは大違いだ。

何かとモンドリアンスタイルと言ってしまえばそれまでだけれど、
ある時、仲の良い友人に「何でお前ら、こんなどぎつい色を使うんだい?」と質問したら「こんな天気の悪い場所で、キレイな建築を作っても映えないからだ。」と回答され、「何で内装にまで原色使うんだ?」と質問したら「天気の悪いときには心を温かくしたいからだ。」と回答され妙に納得した事がある。

そんな素朴なことも理由になるんだなぁと思ったりした。

また、ガイドの人にも同じ質問をしたら、答えが返ってきた。
「この建築が美しいかどうかはわからないけど、この建築はスペシャルだとは思う。」

なるほど、これが全てを物語っているような気がします。



これにて僕のガイドは終了。







マニアックすぎるので、今回は割愛することにした以下の部分、マニアな人が中にいたら解説してみよう。

e0126140_6111168.jpg
しかし、このウッドデッキで僕が注目したいのは、このアングルです。
マニアックですが、このアングルが重要なのです。
何かというと、FacadeがFlat過ぎるのです。

10種類にも及ぶファサードのマテリアルをFlatな面に納めるにはのは簡単なことではありません。
それぞれのマテリアルはそれぞれの厚みを持っています。
そして、Flatな表面の内側では断熱層(場所によってはコンクリート壁も)がそれぞれに違った厚みを持つことで、表面をFlatにしているのです。

表面をFlatにすることの効果としては、建物全体を一つの統一された箱として見せることが挙げられる。
それぞれのマテリアルの素材感の差違を強調するという方法がありながらも、全体を一つの建築として見せることの効果は何なのだろう?

僕自身も全体を一つの建築として見せることの効果は何なのか、明確でないのだけど、
そういえば住人の人がこんな事を言っていた。
「この建築がBeautifulかどうかはわからないが、確実にSpecialだ。」
FlatなFacadeは意図の集積みたいなところもあるし、こう言わしめる事こそ重要だったのかも知れない。

実際、住宅の値段が2倍以上に跳ね上がってると言うんだから、地域の価値の向上に寄与したと考えて良いだろう。
[PR]
by machine1984 | 2008-12-01 20:28 | 建築
One week For One architecture
I really enjoyed this trip to Vienna, Brno, Pargue.

In architectural terms, Villa Tugendhat, Vienna Post Bank, Villa Muller were amazing.

And, also Prague is quite beautiful city.
It is definitely worth to visit.

Thank you, Pavel!!

I will write about recent two trips after next trip to London from 8th to 13th.

This is because this week will be busy as well.

I will be a guide for Silodam in Amsterdam this Saturday.

Of course I am not professional architect nor professional tour guide about Silodam.
So, I should think how to make this tour interesting to participants.

One week for one architecture.
It would be a good experience to think about my design attitude as well.
[PR]
by machine1984 | 2008-12-01 03:40 | 日常



渡辺典文 / Norifumi Watanabe The University of Tokyo Graduate School of Engineer Architectural Department Master Course
by machine1984
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31